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100周年記念対談 富国生命保険 米山社長 × 岡三証券グループ 新芝社長

2023年に創業100周年を迎える富国生命と岡三証券グループ。古くから、両社の関わりは深く、同じ金融業界で「お客さま基点」「お客さま大事」と“お客さま”を中心とした価値観も通じるところがあります。

現在、両社コラボ企画として、各地でおやさいクレヨンとねぎ紙のスケッチブックの贈呈式が行われていますが、この度100周年特別企画として、富国生命の米山社長と岡三証券グループの新芝社長との対談が行われました。

100周年記念対談動画

<100周年を迎えての想い>

新芝:創業100周年を迎えて「感謝」を伝えたいです。100周年は先輩たちが作ってきた礎があって迎えられるものです。先輩たちや今いる社員、お客さまや株主など当社に関わる全ての方に感謝しています。

米山:生命保険は、長期にわたる終わりのない仕事です。お客さまのために、先人たちが築いてきた100年を次の世代に繋いで行きます。

<長い歴史の中で印象的な出来事>

新芝:自分の経験した中では、1997年頃の金融危機が印象に残っています。この時期は金融業界全体がシステミックリスクに揺れた時代でした。証券会社も昔は大手4社、準大手10社ありましたが、合併せずに今も単独で残っているのは、大手2社と当社だけです。この時代を乗り越えられたことは大変大きかったと思います。

米山:当社の場合は、戦前の富国徴兵保険から生命保険に転換したことも転機ですが、同じくバブルが崩壊した当時、保険業界でも破綻が相次いだことは印象的でした。当社の経営の健全性は問題ありませんでしたが、「あの会社は危ないらしい」という風評で破綻が起きる状況だっただけに10年位は本当に緊張しました。

<会社が生き残れてきた理由>

新芝:当社が生き残れてきたキーワードとして「堅実経営」があげられます。当時の証券界では、握りや飛ばしなどがありましたが、当時の加藤精一会長は頑なにやらせませんでした。このように経営者は10年20年経ってからではないとわからないような判断を常に行っています。そして、堅実経営だけでは生き残れなくて、やはり挑戦をしていくことが必要だと思います。私の言葉で言えば、改革・変革をすることです。

米山:当社も同じく、石橋をわたるような会社に見えるでしょうけれども、実は果敢な挑戦をしてきました。企業は何もやらなければ生き残れるはずがないと考えています。

<会社に対する誇りや強みなど>

新芝:100年間「岡三」の看板が変わっていないことを大変誇りに思っています。その背景には、従業員、お客さま、株主など多く方の支えがありました。当社では20年、30年あるいは40年以上お付き合いがあるお客さまも少なくありません。多くの方に長いお付き合いをいただいていることは誇りであり強みでもあります。

米山:生命保険会社は免許事業で、横並びの意識も強い中で、当社に関しては差別化してきたことが強みです。生命保険業界や監督当局ではなく、お客さまに貢献することを考えてきたのが当社の歴史です。

新芝:富国生命は「お客さま基点」、当社は「お客さま大事」で価値観が共通しています。これからも大切にしていきたいです。

米山:保険はそもそも相互扶助であり、その相互扶助組織を会社形態にしたのが、相互会社です。株式会社の保険会社も多くありますが、生命保険業は資本コストが相対的に高いため、投資家が投資判断に使うROEが低い傾向にあります。契約者や我々にとっては非常に大事な仕事ですが、株主の視点に立つと、資本効率が悪く見えます。これら、保険の原理、資本の理論からして、相互会社が良いと考えています。

新芝:日本の会社は利益をすごく出すということにためらいがあり、儲けすぎると儲けすぎとの批判も出る等、社会の公器の役割も求められてきました。一方、当社のように株式会社として上場している以上、しっかり稼いでROEを高めなければというプレッシャーもあります。社会に価値を提供しながらしっかり稼ぐ、そんな経営の舵取りをしていきたいと思っています。

<次の100年に向けて経営者としてやりたいこと>

新芝:経営者としては次の100年に向けた責任として、岡三証券グループとはいったい何なのかと言う存在意義・存在価値を示したいです。生命保険の場合は、保険から給付金が支払われるなど、保険そのものに価値があります。一方、一昔前の証券会社は「株屋」などと言われたように守備範囲が今よりずっと狭く、お客さまの人生そのものに貢献するようなビジネスモデルとは言えなかったと思います。これからはビジネスモデルを変えて、「お客さまの人生に貢献する」企業として、お客さまのライフプランに金融として今まで以上にかかわっていきたいと考えています。
また、社会課題を解決するには、企業が主体的にならないといけないと感じています。その社会課題を解決する企業を応援することも証券会社の価値の一つと考えます。これは資金調達やファイナンス、あるいは良いと思う企業に高い評価をつける等、我々が良いと思う企業を、お客さまを通じて資金の流れを作ることが社会的価値になるのではないかと考えています。そしてそのお金の流れが一般投資家の資産形成にも寄与するという好循環を作りたいと思っています。

米山: 繰り返しになりますが、生命保険は20年、30年あるいは一生涯とご契約が続く、終わりのない仕事です。また、ご契約者の中には、生活に余裕はないけれども、一家になにかあった時のためにと毎月保険料をお支払いされている方も多くいらっしゃいます。そういう方たちに、「富国生命は大変な状況なので、保険金を削減させてください」みたいなことは許されません。規模の拡大を目標にする会社もありますが、当社はこれからもご契約者を第一に考えて成長を図っていきたい。
会社の健全性を客観的にみる物差しとして、格付けがありますが、直近で格上げされました。現在の格付けの評価に満足することなく、さらに評価されるように取り組んでいきます。

100周年記念対談動画