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ステークホルダーのみなさまから満足度の高い証券会社グループを目指して
1. 経営の基本方針
当社は、持株会社である当社と国内外の連結子会社により構成されるグループ経営を展開しており、証券ビジネスをコアとする資産運用サービスの提供を通じて持続的な企業価値の向上に努めてまいります。
2. 利益配分に関する基本方針
当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要課題の一つと捉えております。配当につきましては、安定的な配当の維持・継続を勘案しつつ、業績の進展に応じた配分を基本方針としております。
また、成長と還元のバランスや資本効率の向上を図るため、株主還元における指標目標として、総還元性向50%以上を設定しております。
期末配当の基準日は3月31日、中間配当の基準日は9月30日とするほか、基準日を定めて剰余金の配当をすることができる旨、ならびに会社法第459条第1項の規定に基づき取締役会の決議によって剰余金の配当を決定する旨を定款に定めております。
3. 目標とする経営指標
定量目標については中期経営計画をご覧ください。
4. 中期的な会社の経営戦略
当社は2023年4月に創業100周年という大きな節目を迎え、次の100年も持続的成長を実現するための経営基盤確立に向けて、中期経営計画を策定いたしました。今後も外部環境変化の加速が見込まれるなか、次の100年に向けた強固な基盤づくりを遂行するため、「金融のプロフェッショナルとしてお客さまの人生に貢献する」ことを存在意義として掲げ、「One to One マーケティングの強化」「プラットフォームの高度化」「コーポレートブランディングの進化」を基本方針に据えました。
また、成長戦略の実現性を高めるために、全領域にて“デジタル化”を推進いたします。
お客さまの人生に寄り添い、お客さまの資産を将来と次世代へ“つなぐ”使命を果たすとともに、ビジネスパートナーとお客さまを“つなげる”役割を担い、多様なステークホルダーの皆さまとより深い絆で“つながる”証券グループを目指してまいります。
中期経営計画
5. 対処すべき課題
今、世界を見渡すと、時代が逆回転し、グローバリゼーション等の戦後のパラダイムが揺らぐとともに、深刻な貿易摩擦や地政学リスクによる緊張が世界を覆っています。一方で、国内においては「投資文化」が根付き始めており、証券ビジネスは中長期的な成長機会が期待されます。この変化を確かな潮流とするには、私たち、証券業界の果たすべき役割が一層重要となります。不確実性が高まる状況のなか、投資家一人ひとりに的確かつ信頼性の高いアドバイスを提供するとともに、多様化する投資家ニーズに真摯に寄り添い、サポートすることが求められていると感じます。
このような環境において当社グループは、お客さまのニーズにお応えする体制を構築し、CX(お客さま体験価値)の向上を図るため、改革をより一層加速しています。中核子会社の岡三証券株式会社においては、地域密着型の経営をさらに徹底すべく、各証券カンパニーへの権限委譲を進め、「分権化」に取り組んでいます。その一環として、従来の「マーケティング統括部門」を廃止して「リテールカンパニー統括部門」として新年度より設置し、「プロダクト・ソリューション部門」も「プロダクト・ソリューション開発推進部門」として進化させました。さらに、データベースやアプリ等のデジタル技術によって、サービス向上を一段と図っていく方針です。
成長戦略である「プラットフォームの高度化」においては、岡三情報システム株式会社と岡三ビジネスサービス株式会社を経営統合し、2025年4月より「岡三ビジネス&テクノロジー株式会社」として、新たに始動させました。当社グループは、多様な証券会社との「共存共栄」の経営を志向しており、グループ内外に対してプラットフォームを提供することで、より多くのお客さまへ高度な商品・サービスをお届けすることを目指しています。
「お客さまの人生に貢献する」ことを存在意義として掲げるとともに、新たにバリューとして「矜持(Uphold Integrity)」「情熱(Ignite Passion)」「共創(Forge Synergy)」を設定いたしました。この3つの価値観を含む経営理念の社内浸透を図り、グループ一丸となって成長戦略を遂行することで、企業価値の持続的な向上に努めてまいります。